ゼミナールの概要(目標・授業内容)
人口減少、少子・高齢化、住民の価値観の多様化、財政危機の深刻化が進むなか、行政は住民に対する説明責任を果たしながら、サービスの効率化や成果重視の経営が求められています。それでは、行政はいかにして住民ニーズに対応した政策を立案し実行に移せばよいのだろうか。
また行政はどのように民間セクターと協働しながら、地域に山積する様々な公共的問題を解決し、持続可能なまちづくりを行えばよいのだろうか。こうした諸課題に対して、「理論」と「実践」の両面からアプローチしていきます。
スケジュール
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基礎演習【ホップ】:2年次後半(基礎固め):全員で基本書を輪読しながら、基礎的知識の修得をめざします。
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演習Ⅰ【ステップ】:年次(リサーチ・プロジェクト):ゼミ共通の研究テーマを設定し、全員が協力して調査研究に取り組みます。
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演習Ⅱ【ジャンプ】:4年次(卒業研究):3年次の研究成果をもとに調査研究を進め、その成果を「卒業論文」として完成させます。
活動内容
具体的な進め方は、ゼミ生と相談して決定します。以下に、これまでの例を示しておきます。
・基本テキストの輪読、ワールド・カフェ方式によるグループ討論
・自治体へのフィールドワーク、インタビュー調査(例:横須賀市、高崎市、浦安市、佐野市、座間市ほか実績多数)
・自治体へのアンケート調査とデータ分析
・現職の県庁職員・市職員、元市長を招いての座談会(自治体職員の魅力、公務員試験対策など)
・夏合宿の実施、高崎市内のNPOや市民団体とのシンポジウムの共同開催
・自治体との共同調査研究
2年次(基礎演習)のテキスト例(ほんの一例です)※行政学、公共政策学、地方自治論などに関する基礎を概観します。
『入門公共政策学』秋吉貴雄、中央公論新社、2017年
『地方自治講義 』ちくま新書 、今井照、2017年
『よくわかる行政学[第2版] 村上弘・ 佐藤満編、2016年
『現代地方自治の課題』佐々木信夫・牛山久仁彦・土居丈朗・岩井泰信・外山公美,学陽書房,2011年
『協働と市民活動の実務』山口道昭編,ぎょうせい,2006年
『行政評価の導入と活用』稲沢克裕,イマジン出版,2008年
『まちづくりと新しい市民参加―ドイツのプラーヌンクスツェレの手法―』篠藤明徳,イマジン出版,2006年
『市民会議と地域創造』佐藤徹,ぎょうせい,2005年
『転換期の自治体計画づくり』松下圭一,公人の友社,2004年
『NPMによる経営革新 WillとSkillの統合モデル』大住荘四郎,学陽書房,2005年
『公共部門評価の理論と実際』古川俊一・北大路信郷,日本加除出版,2004年
(注)3年の演習Ⅰからは、研究テーマに沿った種々の文献を読んでいきます。
履修しておいてもらいたい講義
行政学、公共政策論、地方自治論などの関連講義を履修していることが望ましいですが、そうでなくても全く問題ありません。2年生後期から基礎演習がありますので、そこで基礎的知識を着実に修得すればよいです。またゼミと併行して、関連の講義を履修すると、より理解が深まるでしょう。知識よりも、研究テーマに関する関心や興味のほうが重要です。
希望する学生へのメッセージ